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惑星間不定期通信

小説を書いています。本や映画の感想やその他なども書きます。

2015年読書記録 11~20冊

前回の続きです。

門 (新潮文庫)

門 (新潮文庫)

 

 ■11冊目『門』夏目漱石

『それから』の続編とも読める作品。略奪婚とも言える経緯を経た夫婦の罪の意識と、そこから生じる人生への諦念。生活が行き詰まっていくのは自分の過去に由来する因果として何もしない主人公が、救いを求めて禅門を叩く。結局何も解決しないあたりは漱石の実体験なのか。神による救済を信じたドストエフスキーとは対照的に、漱石には宗教的超克はありえないのですね。

 

容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

 

■12冊目『容疑者Xの献身東野圭吾

なぜ読もうと思ったのかさっぱりわかりませんが、とにかく読んでみました。トリックは途中でわかりましたが面白く読めました。しかし東野圭吾の真骨頂は『白夜行』などの超長編なのかなと思います。このくらいの長さだと用意された設定の書き割り感が拭えない印象。要するにミステリのためのミステリを描いているのに、中途半端に情動を追っている部分が気になりました。

 

1Q84 BOOK 1

1Q84 BOOK 1

 
1Q84 BOOK 2

1Q84 BOOK 2

 
1Q84 BOOK 3

1Q84 BOOK 3

 

 ■13~15冊目『1Q84村上春樹

今更初読です。語り始めのあたり、青豆が異世界に踏み込むシークエンスや天悟とふかえりのぎこちないやり取りなんかは面白かったのですが二人の関係がリンクするあたりはなんとなく安易に堕した感が否めません。テーマの多様性はともかくとして、『ねじまき鳥クロニクル』や『海辺のカフカ』に比べるとフィクションとしての強度が低いように思います。

 

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

 

 ■16冊目『荒木飛呂彦の漫画術』荒木飛呂彦

ジョジョの奇妙な冒険』でおなじみの荒木飛呂彦の創作術が書かれています。ストーリーの作り方は小説においても参考になります。「物語はプラスの方向に進まなければならない」というのはなるほどと思いました。コマ割りの解説では視線誘導について解説しているんですが、最近のジョジョって一見して何が起こってるのかわからないですよね…。

 

満願

満願

 

 ■17冊目『満願』米澤穂信

米澤穂信の作品は『追想五断章』以来遠ざかっていたのですが、久しぶりに手に取った今作は上質なミステリでありつつもしっかりと米澤穂信の独自性が感じられる作品でした。コンセプチュアルではない短編集は初なのでは? 『夜警』と『万灯』が好みですが、直木賞の選考会では東野圭吾が「コレラの記述が間違っている」といって反対したそうです。そうであったとしても、僕としては作品の質は決して落ちるものではないと思いますが。

 

あなたのための物語

あなたのための物語

 

 ■18冊目『あなたのための物語』長谷敏司

そろそろSFが読みたくなったので。人工知性に物語を描かせる話、というと野崎まどの「小説家の作り方」と図式が同じですね。こちらは生命とは何かというイーガン的テーマになっていますが。日本人作家の手によってこのようなハードSFが描かれたことは喜ばしいことですが、僕としては好みではありませんでした。

 

知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書)

知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書)

 

  ■19冊目『知らないと恥をかく世界の大問題』池上彰

なんで読んだのかわからないシリーズ第二段。池上彰をテレビを見たときに抱く感情そのままの読書感想になります。

 

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

 

 ■20冊目『書きあぐねている人のための小説入門』保坂和志

保坂和志の小説を一冊も読んでいないのに小説指南を読むという行動に出ました。ふむふむと納得できる部分も多かったです。総合小説の書き方はためになりますが、それができれば苦労しないわけで…。佐藤亜紀『小説のストラテジー』を思い出しました。あちらのほうがよりテクニカルですが。

 

 

 

2015年読書記録 1~10冊

もう2015年も終わってしまいますがいかがお過ごしでしょうか。今年は1作も小説を書き上げることができず不甲斐ない限りです。なぜかシステムエンジニアという職に就いてしまい毎日仕様書だのプログラムだのを書いているとアウトプットに費やすエネルギーが不足してしまいます。と、いうのは言い訳ですね。皆さん日々働きながらも創作活動しているのだから。ほぼ100パーセントを創作に打ち込めた学生時代がどれだけ恵まれていたか実感します。

というわけでアウトプットのリハビリテーションとして今年読んだ本についての感想をまとめて書いていこうと思います。本当は一冊読むたびに感想を書くべきなのかもしれませんが、嚙み砕く時間というのも必要かなと思いまして。今年読んだ冊数は57冊で近年では最も多いです(まだあと3日あるので増えるかもしれませんが)。というのもエンタメ小説や株式投資関係の新書などを読んでいたからです。ここにきて読書の趣味が変わるというのもおかしな話ですが、マンネリに陥っていた近年に比べて、良い読書時間が過ごせたなと感じています。

 

[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)
 

 ■1冊目 『[映]アムリタ』野崎まど

いきなり野崎まどから始まるところが2015年を象徴しているような気さえします。野崎まどとの出会いはとにかく衝撃でした。「自分がずっと読みたいと思っていた日本の小説はこれだ」とさえ思うような、小説というメディアでしかできない表現とストーリーの面白さを兼ね備えた、間違いなく現在のエンタメ小説の最先端と言って良い作家でしょう。

デビュー作である『[映]アムリタ』はそこはかとなくSFとホラーの香りがするミステリ風味の青春小説。ラノベでは手垢のついた存在となってしまった「天才キャラ」をこのような形で書いた筆力には瞠目に値します。デビュー作でありつつも、6作目の『2』まで同一世界の連作と読める構成や、人智を超えた存在の恐ろしさと魅力など、森博嗣を彷彿とさせる部分がありますが、森博嗣が自らの世界観を「森博嗣ワールド」として固めていった点と違って野崎まどは毎回世界観を更新するというかハンマーでぶち壊しているようなイメージがあります。

 

舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)

舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)

 

■2冊目 『舞面真面とお面の女』野崎まど

 と、ベタ褒めした一作目からの今作は正直言ってこれ一作では物足りなさを感じてしまう。十分面白いのだけれど、他の作品を知っているだけに、力を出し切っていないのではと思ってしまう。ホラーの中にあるシュールなのかどうなのかよく分からないギャグが野崎節を感じる。

 

小説家の作り方 (メディアワークス文庫)

小説家の作り方 (メディアワークス文庫)

 

 ■3冊目 『小説家の作り方』野崎まど

小説の書き方ではなく作り方。「小説を超越した小説の作り方」。SFだ! 一作目「アムリタ」と似ていますが今回はSF的テーマを扱っています。

 

   ■4冊目 『小説家の作り方』野崎まど

 今度はミステリ。不死の存在の殺し方について。不死という存在の描き方がロジカルで好みです。小道具の配置と物語の展開とフィニッシングストロークな結末が好きです。

 

パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)
 

 ■5冊目 『パーフェクトフレンド』野崎まど

『2』までの連作のうち、今作が最も好きかもしれません。一作目ありきのオチはいただけませんが、それを補って余りある物語。「友達とは何か」という問いに天才小学生が導き出す答えとは。科学で問題を解こうとする可笑しさと微笑ましさとセンスオブワンダーが素晴らしい。いちいち挟まれるギャグはちょっとうんざりしますが。

 

2 (メディアワークス文庫)

2 (メディアワークス文庫)

 

  ■6冊目 『2』野崎まど

異形の問題作。デビュー作から続いた一連の作品を全て繋ぎ、「この世で最も面白い映画を撮る」という『アムリタ』でのテーマを再演する。色々な意味でまともじゃない「続編」です。しかし大好物でした。

 

ファンタジスタドール イヴ

ファンタジスタドール イヴ

 

   ■7冊目 『ファンタジスタドール・イヴ』野崎まど

版元を早川書房に移しての作品。アニメのノベライズとなってはいますが、アニメとは全く関係ない。真面目な語り口でとんでもないことをやっている感じが森見登美彦を彷彿とさせます。こってりとしたSF。

「帰りたまえ。彼が、残された右腕で触れる乳房が、こんな陳腐でありふれた、そこら辺の、誰にでも手に入る乳房でいいはずがない」

 

パン屋再襲撃 (文春文庫)

パン屋再襲撃 (文春文庫)

 

    ■8冊目 『パン屋再襲撃村上春樹

ようやく野崎まどがひと段落。

再読です。表題作とファミリー・アフェアが好きです。表題作は『パン屋襲撃』という短編の続きなのですが、今作だけ読んでもまったく問題はありません。というか、僕は長い間読んでいませんでした。ユーモアと現代的な切実さに満ちた都市の寓話としても読めるし、暗喩的にも読むことができる、村上春樹短編の最高傑作のひとつだと思います。

 

満腹論

満腹論

 

     ■9冊目 『満腹論』坂本真綾

『アイディ。』以来の坂本真綾さんのエッセイ集。食がテーマですがグルメではなく食べることにまつわる日常エッセイ。普通のエッセイストの本って、作者だけが面白がっているような記述やウケを狙った独善的な書き口に出会って萎えたりすることが多々あるんですが、開かれたユーモアセンスで毎回書かれているところが真綾さんの凄いところだと思います。どこまでの等身大の姿は彼女の楽曲と同じで、媒体が変わっても自分のスタイルを貫けるところはまさに彼女の強さでしょう。

ちなみにサイン本です。やったー。

 

世界の歴史〈1〉人類の起原と古代オリエント (中公文庫)

世界の歴史〈1〉人類の起原と古代オリエント (中公文庫)

 

      ■10冊目 『世界の歴史<1> 人類の起源と古代オリエント

ウィリアム・H・マクニール『世界史』を読んでから世界史について体系的に学びたいと思っていたのでようやく手をつけ始めました。このシリーズは歴史の流れに沿いつつ細かいエピソードも拾っているので読み物として面白いです。村上春樹もこのシリーズを読み返したとか。とはいえ文明が開かれる前の類人猿については中々食指が動かず読み終えるのに時間が掛かってしまいました。

 

エッセイ、ごまだれ、ロックンロール

 

大槻ケンヂの読みだおれ―大槻ケンヂのお蔵出し〈PART2〉

大槻ケンヂの読みだおれ―大槻ケンヂのお蔵出し〈PART2〉

 

 

 

村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた (新潮文庫)

村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた (新潮文庫)

 

 小説を読む気力がなかったので立て続けにエッセイを二冊読んだ。昔からエッセイを読むのは好きだった。子どもの頃はさくらももこのエッセイを読んで腹を抱えて笑い転げていたし、ネットの黎明期に流行っていた日記サイトをひたすら巡っていたりした。

大槻ケンヂのエッセイを読んだのは大学生になってからだと思うけれど、あのケレン味のある文章がとても好きだ。笑えるし、そして泣ける。あと、エッセイストとして外せないのは坂本真綾さん。歌手としても声優としても女優としても勿論大好きですが、なによりも真綾さんの書く文章が好きです。彼女のエッセイは瑞々しくて、ほっとするようなユーモアがあり、そしてなにより心の強さが描かれています。必読。

というわけで、エッセイを連続で読んだせいでエッセイでも書いてみようかと思った次第です。影響されやすい人間なので。しかしながら、エッセイを書いてみようと思ってもそんな面白い出来事なんてそうそうあるもんじゃないんですね。毎日会社に行って夜遅くまで働いて帰るだけの生活に特筆すべき点はないのではないか……と考えたところではたと気づきました。よくよく思い返してみれば、僕の好きなエッセイストたちもそんなに面白い日常を送ってるわけではないのではないかと。

もちろん彼らはいわゆる一般的なサラリーマンではないのだから、多少は興味深い生活を送っているかもしれないけれど、だからといって抱腹絶倒の出来事なんて起こりません。過去の面白い出来事を振り返るにしても、いつかはネタ切れが来る訳で、書き方を巧妙に変えるにしても小手先の文章力でごまかすにも限界があります。

なのに、彼らはどうして何冊も面白いエッセイが書けるのか。

それはひとえに、日常を観察する眼が優れているからです。

多分、僕らが普通に送っている日常にも面白い出来事は隠れているはずで、それをどれだけ見つけ出し、掘り下げる事が出来るのか。新しい観点から切り取る事が出来るか。エッセイストに必要な才能とはそれだと思います。海外旅行で世界中を飛び回ったり、びっくりするような波乱万丈な人生を送っている人間の体験談が全く面白くないことがありますが、それもやはり本人がいかに日々を切り取る事が出来るかということなのだと思います。何を見るか、何を体験するかではなく、それらを通して何を考えるか。つまらない旅人の本よりも、ぶっ飛んでる引きこもりの本の方が面白いのです。ごくごく普通の日常生活を送っていても面白いエッセイは書ける。じゃあ書いてみろ、と言われても出来ませんが。

と、ここまで書いてみてふと気付くのは、「面白いことをやってる人間」は別に「面白い」わけではないのだなあということです。例えば、少し前にブームになったYouTuberたちなんかそうなのではないか。彼らはバスタブいっぱいのコーラ風呂に入ったり、奇抜なことをやって面白がられているけれど、別に彼ら自身が面白いわけではないですよね。本当に面白い人間ならば、わざわざそんなことをしなくても視聴者数を稼げる訳で、つまらない人間だからこそ奇抜なことをして目立つしか無い。確かにそれは物珍しいものかもしれないけれど、だからといって面白くも愉快でもないのです。メディアで取り上げられるYouTuberに対して興味が持てなかったのはそういうことなんだと思いました。

ネット配信で奇抜な事をして(渋谷のど真ん中でアカペラで自作曲を歌って警察と喧嘩したりしてました)人目を引きつけていた神聖かまってちゃんのギターボーカルの「の子」が、ある日の配信で奇声を上げながら頭からごまだれをぶっ掛けていたことがありました。それ自体はまあよくあるいつもの奇行なのですが(それもどうかと思うが)、その場にやってきたの子の父親が、ごまだれまみれの息子を見て、吐き捨てるように

「ワンパターンだな」

と一言。

ごまだれを被ったことなんかよりも、その一言のほうがよっぽど面白いと僕は思うのですがどうでしょうか。息子がごまだれまみれになることに驚きを感じないような日常なんて、の子本人よりもロックンロールなのではないか。

 

そんな神聖かまってちゃんのベストアルバムは現在好評発売中です。

 

 

治療、殺人、想像力

大学院の頃に鬱病と診断されて未だに通院と服薬を続けていたのですが、先日心療内科に行ったところ「もうだいぶ具合も良くなったようだし、診察を一段落して薬も止めてみようか」と医師に言われました。

長かった……。

2年近く通い詰めて、ようやくここまで回復することができました。完治という概念が無い病気なので、まだまだ様子を見ていく必要がありますが。思えば周囲の方々に多大なるご迷惑をかけてしまいました(鬱病というのは——全ての病気がそうかもしれませんが——周りの人間に迷惑をかけてしまうものです)。謝罪と感謝をこの場で述べます。

始まりは2013年の9月に大学院でのパワハラアカハラに精神的に追いつめられてもうどうしようもなくなって心療内科で受診したのですが、事の徴候としては大学3年の頃からあったと思います。大学3年の時期は授業もそれほど忙しくなかったので、ひたすら本を読んでひたすら小説を書いていたのですが、自分を追いつめ過ぎていたのか段々と夜に布団に入っても寝付けないことが増えていきました。それと同時に元々強かった希死念慮が酷くなっていたのもあり、大学にある心の相談センターに行き抗不安剤を処方してもらっていました。正直抗不安剤を飲んでも気休め程度にしかなっていなかったのですが、それでも多少は楽になったので、大学院に入ってからも抗不安剤を飲み続けていました。

大学院に入って環境が変わり、教授や先輩からひどくきつい口調で責められたり研究内容へのプレッシャーなどで追い詰められ、さらに就職活動の難航により一睡もできないような状態に陥ってしまいました。今の就職先の最終面接はまったく眠れずに満身創痍ので臨んだことを覚えています。睡眠不足でハイになった状態で社長と面接をして、適当な事ばかり言っていたら「君、本当に面白いなあ」などと言われました。無事に内定を貰ったので良かったのですが、本当に良かったかどうか未だによくわかりません。

就職活動が終了した後には楽になるかと思っていましたが、むしろ逆に研究へのプレッシャーが厳しくなり、いよいよもって本当にどうしようもなくなってしまいました。夜もまったく眠れないし、研究を進めようと思ってもパソコンの前で頭が真っ白になってしまうのだからどうしようもありません。なんとか眠れるように心療内科で睡眠導入薬であるところのハルシオン(よくお酒に混ぜて昏睡状態にさせて乱暴行為に及ぶアレ)を処方されたのですがまったく効果が無く、むしろイライラと倦怠感がひどくなるばかりでした。そして最終的に抗鬱剤パキシルを処方され、あまり効果が無かったのでレクサプロを処方されました。

この頃には大学のカウンセラーの方と相談しながら、「一度休学した方が良いのではないか」ということになりました。結局教授と話した結果休学はせずに二ヶ月程研究室を休む事になりましたが、この二ヶ月が地獄のようでした。抗鬱剤を飲み始めたら、本当に何も出来なくなりました。これは言葉のあやではなく、文字通りの意味で何も出来ない。本が読めなくなり、漫画も読めなくなり、テレビも見られず、外出も出来なくなり、そして布団から動けなくなりました。文字を追っても頭に入らず、テレビも漫画もそのような状態でした。食欲も無くなって体重が5キロ程落ちました。本屋に行っても大量の情報量に圧倒されて頭痛がしてすぐに外に出てしまうのです。

この状態をひとにわかってもらうのは結構難しいと思います。病気というのは往々としてなった人間にしか苦しみがわからないものですが、特に鬱病というのは熱や痛みなどではなく、ただただ何も出来ないので、傍目から見ても何が辛いのかよくわからないものでしょう。よく鬱病は甘えだという人が居るけれど、現実問題として脳内化学物質の分泌が悪くなるという脳味噌という名の臓器の疾患なのです。

とはいえ、当人の苦悩は当人しか分からない、と言ってしまうのは簡単です。しかしそこに救いはない。他人の苦しみを理解するには、やはり想像力が必要となります。人殺ししかミステリを書けないわけではないように、想像力さえあれば苦しみを分かち合う事ができる。だからこそ、想像力を育むような物語が必要なのだと思うのですがどうなのでしょう。現代では物語が衰退していますが、生きづらさというのもそこからくるのではないかと思います。物語性のあるコンテンツが廃れ、コミュケーションが重視されていますが、今一度物語について振り返るべきなのではないか。

そんなことを考えながら、小説のネタが思いつかない毎日です。

 

 

「紫陽花が散らない理由」通信販売開始しました!

 

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大変御待たせ致しました。2014文学フリマ秋で頒布した新刊「紫陽花が散らない理由」の通信販売を開始します!

一冊700円

郵送料300円(全国共通)

合計1000円になります。恋愛小説を二作収録しています。今まで書いていた作品とは全く違う色を出せたと思います。渾身の作なので宜しく御願いします。

また、既刊「わたしの庭の惑星」も増刷しました。二冊合わせて2000円ですのでまだ持っていない方はぜひ。

 

下記のメールフォームから販売を受け付けます。記入されたメールアドレスに指定の口座番号を送りますので、入金が確認され次第こちらから本を発送いたします。

 

 

 

文学フリマから気付けば1ヶ月を過ぎていました。報告記事も書いていなかったことに愕然としています。頑張ってなるべく早く発送しますので、みなさまぜひぜひお買い上げください。では!

本が出来上がりました!

第19回文学フリマで頒布する『紫陽花が散らない理由』が出来上がりました!

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『紫陽花が散らない理由』

「けれどね、私はそれがとても素敵だと思う。私たちが電気と分子の総体だとしても、その動きを心が感情に翻訳してくれる。世界の光が美しい景色を網膜に映し出すように、私たちの心は電気信号を恋に変えてくれる」
 千鶴はすこし恥ずかしそうな顔をして、一言付け加えた。
「私たちは恋する機械なのかもしれないわね」

 

『あなたの物語』

「言葉を現実にするのが小説家の仕事ですから」

 

 

二作完全書き下ろしです。価格は700円を予定しています。

今回は恋愛小説のジャンルで応募したので恋愛小説を書きました。普段読まないジャンルなのでとても苦労しました。特に表題作は一度書き上げたものを再度リライトしなおしてようやく納得のいくものに仕上げました。今まで書いたことのない小説を書こうと思って始めましたが、自分でも驚くような出来上がりです。本当に自分が書いたのだろうか、と未だに実感がありません。何気に短編小説では最長になりました。色々な意味でイレギュラーな作品になりましたが、書いて良かったと思う作品になりました。

今回もlaicadogさまに素敵なイラストをたくさん描いていただきました! 細かな部分まで設定を作っていただいて、本当に作者冥利に尽きます。登場人物たちの通っている学校の制服も実在ものなのです。リアリティのある絵をいただいて、もうちょっとロケハンして書けばよかったなあと思ったりもしたり……。とにかく、素敵な本になっています!

忙しくて告知できませんでしたが、ブースは

ウ-69

です。

 

既刊の『わたしの庭の惑星』とlaicadogさまのお母さまお手製のブックカバーも販売予定です。皆様、11月24日は東京物流センターにお越し下さいませ!

第十九回文学フリマに参加します。

第18回に続いて今回の文学フリマに参加します。

第十九回文学フリマ 
開催日 2014年11月24日(月祝)
開催時間 11:00~17:00
会場 東京流通センター 第二展示場
アクセス 東京モノレール流通センター駅」徒歩1分
※詳細は会場アクセスをご覧下さい
出店サークル募集 2014年8月2日(土)~2014年8月24日(日) 23:59

今回は恋愛小説のジャンルで登録しました。今まで恋愛小説を書いたこともなく、そもそも読んだこともあまりありません。なぜ今回恋愛小説を書こうかと思ったかというと、純粋に苦手意識をなくしたかったからというのもありますが、友人に「お前が書いた恋愛小説を読んでみたい。きっとまともじゃないから」と言われたのもあります。プロットを考えるにあたって色々と突飛な設定を考えてみましたが、結局普通の人間の普通の話になりそうです。僕の考える普通はどうやら普通ではないらしいので、たぶんへんなものが出来上がると思いますが。

というわけで新刊「紫陽花が散らない理由」頒布予定です。

仮題です。代わる可能性大。絶賛執筆中です。

既刊「わたしの庭の惑星」も頒布する予定です。よろしくお願いします。