惑星間不定期通信

小説を書いています。本や映画の感想やその他なども書きます。

メキシコ旅行記 十七日目「ご飯の話しか無い」

 火曜日。七時の目覚ましに対し、六時五十五分に起床。どういう仕組みで眠りながら現在時刻を把握しているのだろう? カフェに行く際に広場を横切ると、大きなアーケードが出来ていた。なにか祭りがあるのだろうか。祭りのようなものは毎晩やっているが。

 いつものカフェにて鶏ささみをチリソースで味付けしたものと謎の野菜を卵でとじたものを食す。唐辛子のピクルスが入っていたので齧ってみたら恐ろしく辛かった。こちらに来てから最も辛い。辛過ぎて涙すら出た。油断していた。メキシコに行ったら唐辛子の形をしたものは口に入れない方が身のためである。

 バスに乗り研究所へ。天気が良く遠景を見通すことができ、ポポカテペ火山が煙を上げるのが見えた。

 昼食は食堂にてポブラーノソースのかかったタコス(中身は鶏ささみ)とパスタ、デザートはビスケットにレモンシャーベットとチーズクリームが挟まっているもの。
 食堂の入り口で「日本人? 中国人?」と訊かれる。ついにきたか、となぜか嬉しくなる。日本人と答えると、なぜかよろしくと言われたのでありがとうと言っておいた。サッカーで負けたからだろうか。

 夕食は広場の奥のステーキ屋にて、牛肉、サボテン、タマネギ、ソーセージなどをトマトソースとチリソースで陶器の鍋で煮込んだものを食す。非常に美味しい。しかし辛い。かなりの量があり食べ過ぎてしまった。一日の食事の中で一度も過食にならずに済む日が無い。辛かったのでビール(ビクトリア)を二本飲む。この店に来るのは二度目だけれど、何を食べてもはずれは無いので安心だ。

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メキシコで撮った唯一の食事の写真。よほど美味しかったのだろう、しかしこの料理が後日になってとんでもない事態を引き起こす。

 ミュージシャンの質も良く(他と比べれば)、ギターボーカル、ベース、パーカッションの三人バンドでの演奏。最初はメキシコ音楽をやっていたのだが、レパートリーが尽きたのか、ベースがスタンドバイミーのリフを弾き始めた。

 だが、二番から歌詞がわからなくなったのか適当な英単語を適当なメロディで歌いだし「ビューティフルガール~スイサ~イド」などと歌い出した。Art-Schoolが選びそうな英単語である。正直に言ってかなり衝撃的だった。これがメキシカンミュージックなのだろうか。

 食事中に雷雨になったが、食べ終わる頃には止んでいた。完全に食べ過ぎたので申し訳程度の筋トレをして就寝。