惑星間不定期通信

小説を書いています。本や映画の感想やその他なども書きます。

進捗月報 5月

応募していた新人賞に二次選考で落選していました。応募していたのは去年書いた長編で、前の記事で別の新人賞に落選していたものです。

落選作を別の賞に使い回すことの是非については色々議論がありますが、前に応募していた賞は途中選考の過程が明かされないので、自分の作品がどれくらいのレベルなのか把握したいというのが応募した動機になります。

応募したのは集英社ノベル大賞という小説新人賞で、対象はノンジャンルのエンタメとしていますが受賞作の多くは女性向けライト文芸になります。なのでぼくの作品はカテゴリエラーの可能性が高かったのですが、希望すれば選考者による講評が頂けるとのことなので応募しました。講評はまだ届いていないのですが、落選した理由はカテゴリエラーだったからというよりはきっと作品としての質が不足していたのでしょう。

最初に応募した新人賞に落ちたときよりはショックが小さいですが、それでもやはり骨身に堪えます。応募数は2,000作ほどで、一次選考通過数は700程度なので倍率からすると一次選考に通過したからといってあまり喜べない状況です。

これを乗り越えて創作を続けられる人がプロになれるのでしょうが、やはり果てしないなと思います。

 

 

■アウトプット

<<小説>>

後述する「ストーリーメーカー」に記載された30の質問への回答を作成中で、それをもとにプロットを起こしています。主人公を誰にするかでしばらく悩んでいましたが、より質問に答えやすい(物語の骨子を作りやすい)のはどちらか?という観点で決めました。GW中は作業が進んでいたのですが、連休明けからは仕事が多忙であまり進んでいません…。

 

■インプット

 <<旅行>>

 GWに一泊二日で東京に行きました。主目的は子どものレジャーで、初日は湘南モノレール、二日目に池袋サンシャインで開催されているプラレール博に行きました。

図書館で借りたこの絵本を子どもが気に入っており、ならば実物に乗ってみようということで東京から大船まで引き返して湘南モノレールに乗りました。湘南〜鎌倉は何度か行っていますがモノレールに乗ったのは初めてで、そのスピードと揺れはもはやアトラクションでした。乗っていて楽しかったし子どもも楽しんでいました。

本や図鑑で興味を持ったものはなるべく実物を見せてあげるように努力しています。好奇心を伸ばそうという教育的な下心もありますが、ぼく自身子どもの時代に実物を見るのが好きだったし、いまも「聖地巡礼」的な観光が好きだからです。

 

湘南モノレールに乗る息子とわたし

宿は五反田のシティホテルに泊まりました。五反田のことははあまり知らなかったのですが、飲み屋街で風俗店も多く、ファミリー向けではなかったです。ジョナサンで夕食をとって、早々に寝ました。せっかく東京に来たのだから有名なラーメン店に行こうと妻と話していましたが、実際にはそんな体力は残っていませんでした。

二日目はプラレール博へ。大ジオラマや、プラレールあみだくじなどを楽しみました。

幼い頃に色々経験させたことは記憶に残らないとしても心の糧になる、ということをなにかで読みました。そうなってくれれば良いなとは思いますが、子どもの趣味嗜好に付き合うことで、いままでの自分では絶対に興味を持つことがなかった体験を得るのが単純に楽しいです。子どもの成長というのは偶然性に満ち満ちたものであり、その偶然性に巻き込まれることで新しい発見がたくさんあります。

 

 <<書籍>>

チェリー・ガラード「世界最悪の旅」

資料として読みましたが、凄まじかった。

世界で最初に南極点に到達したのはアムンゼンですが、この本の著者はアムンゼンに遅れること1ヶ月、世界で2番目に南極点にたどり着いたロバート・スコットの探検隊のメンバーのひとりです。世界最悪の旅と銘打たれる通り、スコット隊の道中は散々でした。移動手段として持ち込んだ愛馬を殺して食料にし、悪天候のなか徒歩で橇を引いて、ようやくたどり着いた南極点には先行者であるアムンセンの痕跡があった...。その失望のさなか、帰路で食糧不足と凍傷に苦しみ仲間が次々と命を落としていき、やがて隊は全滅します。

そんな悲劇を経ても、なお冒険の素晴らしさを説く本書は心に打たれるものがあります。

 

長沼毅「生命の起源を宇宙に求めて」

こちらも資料として。原初の地球生命は地球上で誕生したのではなく、地球以外の環境からもたらされたというパンスペルミア説について検証しています。面白かった。

 

大塚英志「ストーリーメーカー 創作のための物語論

大学生のころに同じ著者の「キャラクター小説の作り方」を読んでいたので、おおよその内容は既知でしたが、本書のほうがより実践的でした。現在はこれを用いてプロットを制作中です。

 

 <<ゲーム>>

ポケットモンスター バイオレット」

発売日に買ったはずなのにようやくクリア。オープンワールドでシナリオも3ルートを好きな順で進めることができ自由度が高く、冒険している感覚が楽しめました。グラフィックがPS2レベルなことと処理落ちが気になる以外は、文句なしのゲーム。グラフィックの綺麗さは別のゲームに求めるべきなのかもしれない。

 

 <<映像>>

「ぼっち・ざ・ろっく!」

アニメにハマるのは何年ぶりだろうか、思い出せる限りでは「ODD TAXI」(2021)が最後なので約2年ぶりにアニメシリーズを全部見通しました。いわゆる萌えアニメとなると、5年以上見ていないはず。

邦ロックの実力派たちが楽曲制作を手掛けていたりとか作画が良かったりとか、このアニメの長所はいくらでも思いつくけれど、ぼくに刺さったのは「バンドマンあるある」ネタとアニメならではのカタルシスのバランスが絶妙だったことが挙げられます。

たとえばライブのチケットノルマに四苦八苦するというのはバンドマンあるあるだけど、即興演奏の路上ライブを通して主人公が成長するだけでなくライブに見に来てくれるファンも得るというのは現実離れしたファンタジーです。こうしたファンタジーとリアリティのバランスが巧妙に配置されていて、いかにもなアニメキャラのやりとりにも白々しくならずに没入することができました。リアルとリアリティの違いを改めて実感。

 

ルパン三世 カリオストロの城

言わずとしれた名作で何度も見ているけど何度見ても面白い。全シーンが名シーンで、全セリフが名セリフで、なんかもうびっくりした。常に面白いんだもん。

 

 

色々と見たい映画や読みたい本はあるのですが、なかなか時間が取れず。いままでは深夜帯にプライベートな作業をしていましたが、最近は子どもと一緒に22時前に眠ってしまうことも多いので自由な時間が少なくなりました。やはり選択と集中をしていかないといけないなと思います。

...はたして、このブログを書いている時間は「選択」の対象にすべきか自分でも考えてしまいますが。