2次選考で落選したノベル大賞の評価シートが返ってきました。
評価シートは、文章力やオリジナリティなどの6つの項目に対するA~Cの3段階評価と短評で構成されています。
具体的な内容に関しては転載を禁止されているので、概要の説明と反省をしたいと思います。
まず、評価シートを貰う前の自己評価として、自作に対し以下のように考えていました。
【長所】
・物語における問題設定のスケールの大きさと意外性
【短所】
・既存作家の影響が明らかである(具体的には森博嗣と村上春樹)
・登場人物の性格に一貫性がなく、言動が物語の都合に引っ張られている
頂いた評価シートでは、文章力の項目がC評価、それ以外はB評価となっていました。
文章力に自信があったのでショックですが、賞の読者ターゲットに対しては文章が硬すぎたのではと思います(もちろん書き慣れない長編で文章の質を保てなかった部分もありますが)。あまり自信がなかった構成力やキャラクターはBだったので意外でした。
逆に言えばA評価がなく、全体的に平均だったとも言えます。1次選考は通過しているので一定ラインはクリアしているが特筆すべき点も無いため、それより上には行けなかったということかもしれません。
短評では、タイトルと導入の求心力や黒幕の正体とその動機が長所として挙げられていました。一方、中盤の展開が強引で整理されていないと指摘を受けました。自分では短所として自覚していなかったのでハッとしました。言われてみれば書いている途中に不自然さを自覚していたのですが、書き上げてからはもっと些末な部分に気を取られてしまったように思います。読者にとっては細かい技術の巧拙よりも、全体的な構成や流れが重要なのだと再認識しました。
いま新しい長編を書いていますが、すでに前作より数倍良いものが書けていると思います。頂いた評価シートの内容を活かし、より良い結果が得られるように努力したいと思います。