惑星間不定期通信

小説を書いています。本や映画の感想やその他なども書きます。

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

小説家になる方法

いきなりですが小説家になる方法をレクチャーします。 日頃「小説家になりたい」と思いながらも結局小説家になれず嫌々サラリーマンをやっている僕がそんなことをレクチャーしても何の説得力もないどころかむしろ滑稽でさえあるかもしれませんが、自分で言語…

メキシコ旅行記 あとがきに代えて、旅の終わりに。

知らない街で暮らすというのは子ども時代に戻ることに似ているような気がする。 何も知らなかった頃を追体験すること、それが旅行の意義なのかもしれない。考えてみれば、言語がわからない場所に放り込まれる、というのも幼児体験に近いものではないだろうか…

メキシコ旅行記 二十六日目「マジックリアリズム化する大学都市」

木曜日。そして最終日である。 朝食はホテルのビッフェ。いろいろなものを少しずつ食べる。シリアルとフレンチトーストが美味しい。食べ過ぎないように気をつけていたが、値段を見ると千円くらいしたのでもう少し食べておけば良かったと後悔。英語が通じるの…

メキシコ旅行記 二十五日目「メキシコシティへ帰る」

水曜日。徐々に日本時間に慣らすため夜更かししていて朝起きるのが少し辛い。 トランクにいろいろと荷物を積み込んで、いつものカフェにてメキシコ自治大学のスタッフと待ち合わせる。このカフェで食べるのもこれで最後である。 チュレータという豚肉にチリ…

メキシコ旅行記 二十四日目「トウモロコシ畑の海と教会の旗」

火曜日。寝る前にテキーラを飲んだせいか午前五時に目を覚ました。二度寝も出来ずドストエフスキー「白痴」の下巻を読み進める。 朝食にいつものカフェに行くと開店準備がまだできておらずいつもの席に座れなかった。今週に入って徐々に開店準備が遅れている…

メキシコ旅行記 二十三日目「遥か果ての中国」

月曜日。朝から少し寒い。 朝食はいつものカフェにてトルティーヤがチリソースに浸されたものを食べる。皿全体に大量に盛られており食べきれず満腹になる。 研究所にてひたすらプログラムを書く。色々とやることがあったのであっという間に時間が過ぎる。先…

メキシコ旅行記 二十二日目「マンネリ化する日曜」

日曜日。 朝はホテル近くのチェーンのカフェへ二週間振りに来てみた。適当に頼んだらスクランブルエッグになってしまった。それと菓子パンを食す。味は良いがいつものカフェに比べるとボリュームに欠ける。いつものカフェがボリューミーなだけかもしれない。…

メキシコ旅行記 二十一日目「小康する休日」

土曜日。調子が良かったので朝はいつものカフェでスクランブルエッグとチョコレートマフィンを食べる。先輩がプエブラに行くというので昼は独りで食べることになった。 昼まではダラダラとネットサーフィンをして過ごす。エルネストから体調を心配するメール…

メキシコ旅行記 二十日目「クラシック・プロブレム」

金曜日。先に言っておくと、驚くほど何もしていない日だった。 薬を飲んだら差し込む痛みはなくなったが小さな痛みがずっと続いている。カフェにてココアを飲むが、飲んでいたらまたあの痛みが復活する。薬局にて不味い栄養ドリンクを買って研究所へ。 仕事…

メキシコ旅行記 十九日目「そしてぼくらはアミーゴとなった」

木曜日。部屋のトイレットペーパーがなくなってしまったので朝から部屋の外のトイレを使う。 いつものカフェに行くが紅茶だけ飲む。僕が具合悪そうにしていたからか、なんと無料だった。チップを多めにはずんでおいた。 研究所に行き、朝一で所内のメディカ…

メキシコ旅行記 十八日目「腹痛、そのはじまり」

水曜日。昨晩の過食のせいか腹が痛い。胃痛と下痢が襲う。食欲があるのがむしろ辛い。とはいえ、このあとのことを考えると、朝の時点での胃痛は大したものではなかった。 朝はいつものカフェにてヨーグルトとフルーツをパフェにしたようなものを食べる。 研…

メキシコ旅行記 十七日目「ご飯の話しか無い」

火曜日。七時の目覚ましに対し、六時五十五分に起床。どういう仕組みで眠りながら現在時刻を把握しているのだろう? カフェに行く際に広場を横切ると、大きなアーケードが出来ていた。なにか祭りがあるのだろうか。祭りのようなものは毎晩やっているが。 い…

メキシコ旅行記 十六日目「語学力の必要性」

月曜日。昨晩早く寝たおかげで六時半に起床。やたら寒く震えながら朝食へ。いつものカフェにてフリッターを食べる。味付けがあまりないのでサルサをかける。この国の料理はサルサ以外のときはあまり味付けに工夫がないのではないかと思う。バスに乗り研究所…

メキシコ旅行記 十五日目「日曜日、雨の日の遊園地」

日曜日。昨日冒険したせいか八時に起床。 朝食はいつものカフェにてアボガドソースとシーザーソースでトルティーヤを浸したものとメヒカナー入りの卵を食べる。このトルティーヤ浸しがかなりの量で、普通の円形のトルティーヤ三枚分はあった。カロリーもさる…

メキシコ旅行記 十四日目「ピラミッドの街、ふたたび」

土曜日。休日である。 昨日、エルネストにプエブラ行きのバスがどれなのか教えてもらっていた。先週乗って途中で降りたバスは実は間違っていなかったらしく、経由する道が違うだけで最終的にはプエブラに辿り着くのだということらしい。 ということなので朝…

メキシコ旅行記 十三日目「適応するということ」

金曜日。 今日でメキシコ滞在も半分を過ぎる。見知らぬ国での生活で肉体的にも様々な変化が起こっていた。判別しやすい部分では、髭が伸びた。こちらに来てから一度も剃っていないから、5ミリくらいの長さにまで伸びている。 体重も減っていた。体重計がな…

メキシコ旅行記 十二日目「うんこのはなし」

木曜日。 夜中雨が降り続き、これまでで最も冷える朝となった。寒かったせいか朝七時まで眠っていた。 朝はいつものカフェにて、細切りの牛肉をトマトとチリソースで煮込んだものと、ベーコンと卵の炒め物を食べる。ふとトルティーヤが欲しくなり店員に持っ…

メキシコ旅行記 十一日目「インディファレンス・ソープ」

水曜日。 たとえ初めての海外滞在だとしても一週間も同じ場所に居れば、何か特別なことがないかぎり書くことがなくなってくる。そんな日の日記は食べたものの詳細くらいしか書かれていない。 朝食。いつものカフェにてアラチェラと呼ばれるタレに浸けた肉を…

メキシコ旅行記 十日目「人の名前かと思っていた」

火曜日。昨夜の雷のせいかネットが使えなくなっていた。 今日の朝食は研究所の食堂で食べることになっていた。昨日、エルネストが「申請をすると食堂なら朝食がタダになるんだ。俺が申請しておくよ」と話していたのである。 だが、実際に食堂に行ってみると…

メキシコ旅行記 九日目「オノマトペ日本人」

月曜日。今日からまた研究所に通う日々になる。朝はいつものカフェで、源氏パイを巨大にしたようなパイを食べる。どの国でも似たような食べ物があるものだと感心する。 バス乗り場へと行く途中、装甲車へ乗り込む警察部隊を目にした。彼らはアサルトライフル…